当ホームページの社員の日記も今回で33巡目となり、2007年8月より開始して先月で15年目に入りました。
さて、日本で最古の日記文学作品は、平安時代前期の歌人貴族である紀貫之が記した「土佐日記」です。
「男もすなる日記といふものを女もしてみんとてするなり。」という書き出しで始まる有名な作品です。
 
紀貫之は、主君の醍醐天皇の命により初の勅撰和歌集である「古今和歌集」を共同執筆した人物としても有名です。
それまでも日記のようなものはあったのですが、平安貴族の報告書のようなもので、全て堅苦しい漢文で記されていました。
 
当時は、男性貴族は漢文、女性貴族はひらがなを使って文章を書いていました。それを、土佐国の国司である紀貫之が任を終え、京に帰還する道中に書き記した漢文の日記を、京に帰ってから、自分がひらがなを使う女性貴族のつもりになって、平易な漢字かな混じり文で記述した最初の日記作品と言われております。
 
それが後の「蜻蛉日記」や「和泉式部日記」、「紫式部日記」、「更級日記」などの作品にも影響しており、現在の日記やブログに繋がっていると考えられています。
当社のホームページに社員の日記を取り入れたのは、15年前ですが、この日本で最初の日記文学である土佐日記がインスピレーションとしてありました。
 
当ホームページの社員の日記は、得意先様をはじめ、たくさんの方々に見て頂いており、感謝しております。
これからも村田金箔グループの良き伝統として、社員の日記を続けさせて頂きたいと思いますので、今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
 
村田金箔グループ ネット事業部
大阪本社 木下
2021/9/16